代表ブログ 売れる営業への変革「クール営業」

1.営業職の役割の変遷第二章 営業とマーケティング

第一章でも述べてきたとおり、営業職は時代の推移とともに移り変わる「買い手」のスタイルや立場、要求等を常に見極める必要がある。
私は戦後高度経済成長以降、昭和60年頃までを現代営業第一ステージとし、昭和60年以降、平成20年までを現代営業第二ステージと定義し、ここ数年以降は現代営業第三ステージに突入したのだと強く感じる。

  現代営業第一ステージ ---------- 昭和25年~昭和60年
    日本国内における旺盛な需要に支えられ、拡大を続ける市場を
    活躍の場とした営業職モデル

  現代営業第二ステージ ---------- 昭和60年~平成20年
    完成を遂げつつある大きな市場において、第一ステージの
    営業スタイルを踏襲するも、拡大した市場をカバーする為に、
    質よりも量を求められた営業職モデル、後にバブル崩壊を経験し、
    苦渋を強いられた営業職モデル。

  現代営業第三ステージ --------- 平成20年以降
    日本国内における需要が減少し、市場は縮小傾向となり、
    モバイル機器やネット環境の更なる発展により、
    企業間競争が激化する中で、従来の営業手法では通用しなくなり、
    大きな変革が要求される営業職モデル

第一ステージの営業職モデルは何度も言うとおり、旺盛な需要に支えられ、比較的容易な営業活動を展開する事ができた、また営業職にとって「買い手」へのアドバンテージを数多く保持していた。

先ずは「買い手」への情報提供に関しては基本は営業職の役割であり、「買い手」は営業職からの情報が大きな価値となった。
加えて、営業職はその担当分野において、多くの場合、「買い手」よりも知識が豊富であり、「買い手」の購買意欲をそそるワードを提供する事が可能となった。

そういう状況ゆえ、言葉は悪いが営業的な資質に長けて無い営業職もかなりの確率で該当分野において「買い手」より一段上に位置する事となり、必然的に「買い手よし」の構造が実現できたのである。
また、当時は多くのブームが乱立した。 そのブームとなった製品やサービスは「買い手」のプライドや虚栄心を満足させる事が容易く、営業職にも追い風となった。

今はすっかり影を潜めてしまったが、当時「百科事典」なるものが大きなブームになった。中流以上の各家庭には必ず10数冊もの百科事典が陳列されている、まさに「陳列」という表現が相応しいが、そもそも百科事典とは多くの疑問や不明確な事項を辞書を調べるが如く、百科事典をひも解くと、親切丁寧に解説してくれる代物であるが、多くの家庭では百科事典を応接間やリビングに飾ってあるのがステータスという時代でもあった。
当時の百科事典の営業職は大都市の郊外や地方の戸建てを戸別訪問し、百科事典の無い家にはほぼ販売する事ができたという話を良く耳にした。
要は、優秀な営業職ではなくとも、「買い手よし」の構図は容易く実現できたのである。

第一ステージの営業職モデルは比較的、楽な環境で営業活動が遂行できたモデルであったと結論づける。

第二ステージの営業職モデルはバブル経済に代表されるとおり、日本においては市場が拡大し、全ての消費が過渡期に差し掛かった時代であったと言えよう。企業は物を作れば必ず売れ、サービスを提供するサービサーに至っては旺盛な需要に供給が追い付かない状況でもあった。
勿論、企業各社はその対応に迫られるとともに、営業職の人材不足も顕著となった。そこで、各社は大量に営業職を雇用し、市場へと放った。「放った」という表現がまさに的確であり、十分な経験や知識が無い人材も営業職として戦力に加えられる状況となった。

バブル期においては多くの大手企業が新入社員を大量採用した時代があった。多くの新入社員は、勿論各部署に配置されたが、営業職へと振り分けられた数が比較的大きかったのは顕著な事実である。当然、数多い新人社員を教育する為には莫大なコストがかかる事となり、親切丁寧な研修過程を遂行する事は各社困難となり、内容の大幅縮小を余儀なくされ、営業職の質の低下が生じる結果ともなったステージでもあった。
そこに大きな事件、いわゆる「バブル崩壊」が生じ、大きな市場は瞬く間に小さくしぼんでしまった。

「放たれた」多くの営業職は小さくなってしまった市場において、非常に大きな苦しみを与えられる結果となり、売上を伸ばせない、数字が作れない営業職は淘汰され始め出したのもこの頃である。
市場が小さくなるとお客様も取り合いとなり、必然的に競争力ある製品やサービスが勝者となり、その提供者である営業職が勝者となるのである。

第二ステージの営業職モデルは優秀な営業職が2割、そうでない営業職が8割といういわゆる「軍馬の法則」の典型であったステージと結論づけられ、十分な営業能力を培われる事なく、次のステージへと進むのである。

第三ステージの営業職はまさにこれからの時代であり、アップル社のアイフォーンや、アイパッドのように今後は多くの多種多様なモバイル機器が台頭し、またネット社会が更に蔓延する世の中において、本書はこのステージの営業職は自身で大きく変貌を遂げなければ、成功できない、また成功するにはどうすれば良いか、今後の時代で「買い手よし」とはどういう事。「売り手よし」とはどういう事。「世間よし」とはどういう事。すなわち三方よしとはどういう事かを説く事により、読者諸兄が「クール営業」を目指す方法を伝授していきたいと思う。

ポイント4   営業はお客様の変化・市場の変化を読み取るだけではなく、
        その時代やステージに合致した営業手法・戦略を常に計らな
        ければ営業として生き残れない。


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